スリービルボード

マッチスティックメンのサムロックウェル。どんな役だったかの何に惹かれたのか記憶が定かではないがとてつもない魅力を放っていた。先日スリービルボードで久しぶりに変わらない彼を見たらその惹かれた理由をすぐに思い出した。人間の情けないまでもの不器用な美しさだった。あの頃のまま傷つきやすい風情を纏っていた。

同じくナチュラルボーンキラーズでのイメージが強烈だったウディハレルソンについても久しぶり。月日は流れ社会や家庭の立場に悩み揺れ動く様を演じていた。あの頃のイメージとは程遠く、時間ともに蓄積された苦悩とそれ故の優しさが漂っていた。

今2019年にスリービルボードを見た私は思わず2003年のマッチスティックメンや1994年について微かな記憶を頼りに鮮烈だったシーンや朧気なストーリーに浸った。一度に3作品を堪能したように。映画を再見しなくてもあの時代たちに思いを馳せることができるのは幸せなことだ。お気に入りの俳優、監督がいつまでも活躍してくれること、そしてそれを変わらず見れる自分。月日が流れることはある意味素敵な事だとふと感じた。